愛媛経済レポート:診察室では伝えきれないこと Vol.29~8月号~

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愛媛経済レポートに掲載のコラム

~診察室で伝えきれないこと~

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銀歯って一生もたないの??

銀歯/被せ物

 

「え?銀歯って一生もたないんですか?」

タイトルは私がよく患者さんに言われるフレーズ!今回はこのフレーズに対する返答を。 お口の中は詰めている(被せている)材料にとって過酷な環境です。ここの理解がまず大事! 1日3回叩きつけられ、その上午後3時になったらお菓子が入ってくる。雇用主がピーナッツ好きだと硬いもので何度もすり減らされる。寝ている間も歯軋りでプレッシャーが凄い。酸性、アルカリ性とコロコロ環境が変わる・・・。 こんな過酷な環境で毎日、それこそ詰め物(被せ物)達は歯を食いしばって生きております。車でもタイヤは交換します。毎日乗っていれば必ずすり減るからです。それでは口の中の詰め物(被せ物)は?ブラック労働環境の中、必ず劣化します。銀歯で例えるなら、サビたり歪んだりするから。

大切なことは

① 次の機会が来るまで長いこと! ② 次の機会のときに、大きく歯を削ったり神経を取ったりすることがない様な治療をすること!(将来のリスクから逆算した治療法の選択) これに尽きます。

① について、

このコラムを読み返しましょう!歯の治療は治ったと言っても元に戻るわけではありません。何度も繰り返すと歯はどんどん小さくなっていきます。物理的にやり直せる回数は決まっています。長寿社会となった今、次の機会までが長いことが大切です。

② について、

これも単純です。詰め物の寿命がきて、やり直す必要になっても、その時に新たに歯を削ったりする量が少なければ神経を取ることも少ない+当然歯に対する侵襲も少ない。 実は、詰め物の材料によって劣化、汚れの付き易さ、虫歯になり易さは違います。材料学はとっても奥が深いのです。3日前に10年前に詰めた詰め物が取れた私、次は何の材料を選ぼうか・・・。


ノエルクリニック心臓血管外科 歯科